禅研究会

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延命観音(『望月佛教大辞典』より)

三十三観音の一。法華経普門品に「呪詛諸毒薬の身を毒せんを欲するものあらば、彼の観音の力を念ぜば、還て本人に著かん」とあるに配せらる。呪詛及び毒薬の害を除き、延命することを得るが故に此の称あり。然るに補陀落海会軌に依るに、其の第三院東門に延命観音尊あり。形像は頂上に大宝冠を戴き冠中に仏身あり。身相は深黄色にして、相好は慈悲柔耎なり。二十臂ありて。左の各臂には、宝珠、宝剣、金輪、金剛橛、榜棑、金剛鐸、金剛鈴、大蓮華、数珠を執り、拳印を結び、右の各臂には戟銷、金剛剣、化仏像、金剛宝、宝鏡、金剛索、跋折羅、五股杵、縛日羅を持し、無畏印をなし、両足には輻輪相あり。蓮花月輪に住して、円光遍ねからざるなく、百千種の璎珞、妙鬘及び天衣、其身を荘厳せりとあり。今、掲ぐる所の図像と同じからざるのみならず、名は同一なるも、二者互いに関渉なきが如し。

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延命観音